忍者ブログ
ADMINWRITE
Music Pandoraブログ版。
[236]  [235]  [234]  [233]  [232]  [230]  [229]  [228]  [227]  [226]  [225
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今回は自己との対話とか、自分探しというような、恥ずかしい青春的なテーマがあったので、非常に内省的ではあるのだけれども、そんな文章を読んで面白いと思って下さる方もいそうなので、自身への覚え書きも兼ねて、制作中を振り返りながら書き連ねてみます。
作品を楽しむ上ではなんの必要も無い蛇足なので、ご理解頂いた上でどうぞ。





技術的なコンセプト
 ドラム・パーカッションにリズムを頼らない。
 良いメロディを書く事より、シンプルなメロディをどう活かすか考える。
 単純かどうかでコード進行を採用しない。

Something Wonderful is Coming
 アルバムの一曲目に動的で流れるような(出来れば更に期待の高まるような)曲が欲しいと思い、比較的後になってから書き始めた曲。
 鍵盤を実際に弾きながら書いた曲で、Bメロは特に、ある意味での手癖が多い。
 大逆循環(所謂カノン進行)は、あの音がするからずっと忌避してきたけれど、再度向き合ってみると、やはり新しい気持ちを持てたりして。
 …頭で考えると、C majorからD majorへの転調って発想出来ない。自分の中にあるのに、理屈が邪魔をして出てこない部分を一つ見せてくれた曲。


Musical Delight
 初期に書き始めた曲。この頃にやっと本作のコンセプトが固まる。
 普段やらない様な単純なコード進行と、詰まったメロディー群。
 構成もキーも何一つ考えずに書いていくと、普段に近い複雑な和声に導かれてA minor, E minor, E majorが現れ、使い捨てるつもりで書いた木管アンサンブルのテーマ(及び、その主調たるE major)が最後の大コーダまで音楽を引っ張っていく。
 僕の予想の外にあるものが一杯出てきたのに、サウンドは僕の中にあるサウンドに違いなくて。時間はかかったけれど、悩んだ時間は意外と少なかったかも知れない。

遠い故郷
 最初の2小節が書きたかった。本当にただそれだけ。
 同じ譜割で違う楽器に置き換えると全然心に響かなくて、あの2本の楽器をあのオーケストレーションで鳴らして始めて意味を持ってくれる。
 その2小節を展開するサビの部分では、心のどこかに沸いたンッチャーっていう1裏3裏のリズムが、あんまり僕らしくなくてお気に入り。

Rain
 単純な2コードだって良いじゃない。
 チャンバージャズってなんだろう。
 こういう曲ってドラムが無くても成立するのかしら。
 実験の範囲を大きくは出ていないかも知れないけれど、個人的には結構お気に入り。
 同規模の編成のクラシカルな曲とミックスの置き方や木管の音源を全然変えてみたり、音作りにもかなり腐心した(最初は音がでかすぎたり大変だった)。
 描き始めた時には、今回の曲で一番愛が無かったのに、今はとっても愛おしく思っていたりして。

Histoire
 良いなぁ、って思ってくれた人は、是非ピアノソロの原曲を聴いて下さい。
 Naxosのイベールピアノソロ作品集が多分一番入手簡単で安い。演奏もそこそこ良いです。
  http://www.amazon.co.jp/dp/B00005F54M
 僕のアレンジ(トランスクリプトかな)は、
  ・何も変えないこと。
  ・印象が変わっても良いから、弦4の為に書くこと。
 の2つを大切にしてみた。
 ちょっと難しいと思うけど、ちゃんと演奏出来るし、生でも響く譜面を心懸けたんだけど、やってみないとどうとも言えないなぁ。

古空への憧憬
 たんか・たんか・たん・たん っていうよくある6/8+2/4な5拍子が書きたくて書き始めた曲なのだけど、何故かそのリズムは一箇所も出てこない。何故だ。
 難しい事はなんにもしてないので、解説は無し。この曲には愛しか詰まってない。

Within My Reach
 これも鍵盤弾きながら書きました。いつものなんてことの無い曲なんだけど、サラッと聴けて、良いかなって。
 日本和声を中心に書いてるんだけど、そう聞こえなかったら僕の勝ち。

ボーナストラック
 今回のCDが演奏会だったとして、編成の幅が広い会だからアンコールは用意して無くて、でもアンコールを貰って、感謝の気持ちを込めてちょっと一曲やろうか!っていうコンセプト。
 リフはピアノソロの間に二人で打ち合わせました。本当はピアノが最初は違うリズム弾いて…とかも考えたんだけど、本編が打ち込みです!って感じのサウンドなんだから、アンコールも嘘ついて良いよね。


後書き
 上には書いてないことも含め、技術的に振り返ると、普段やらない、らしくないことをいっぱいやってる。
 でも、出てきたサウンドを少なくとも僕自身は「僕っぽいサウンドだな」と妙に納得していたりして。

 皆さんにはどう映ったんだろう。
 やっぱりらしくないのかな。
 それとも、いつもと変わらないのかな。

 メールでも、コメントでも、リプライでも、会ったときに口頭でも、一言伝えて貰えると、明日に繋がっていく気がします。
 僕の作品を聴いて何か浮かんだ言葉があれば、是非伝えて下さい。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
←返信済みです。
[08/20 Seen]
[08/15 鶏]
[07/17 つし~ま]
[03/13 つし~ま]
[01/07 C77参加者]
プロフィール
HN:
光田 晋哉
HP:
性別:
非公開
ブログ内検索

Designed by 湯月   Material by ウタノツバサ
Copyright c [ Blog Pandora ] All Rights Reserved.

忍者ブログ [PR]