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トム・ハレル・クインテットを見てきました。

1ステージが、凄く短く感じ、もっと見たい、もっと聴きたいと思えるライブでした。
CDで出ているVillage Vanguardでのライブと同じような構成でした。
一曲目に堅めの和音、特徴的なスケールに乗っかった曲から始まり、四曲目(トリ前)にはデュオを一曲、今度はベースのUgonna Okegwoと演奏していました。五曲のライブが終わった後には、当然のようにアンコールが始まり、Rhythm-a-ningを演奏してくれました。
結局、一曲もトランペットを吹いてくれなかったのがちょっと残念で心残りかな。全曲フリューゲルの演奏でした。

Tomは、年のせいか病のせいか、少しふらふらしていて、見ていて少し、心が痛むこともありました。しかし、愛用のフリューゲルを持って自分のソロになると、とても御年62歳とは思えない鋭い眼光で、柔らかくも力強く、リリカルなフレーズを演奏してくれました。各曲も、(実際の作りやコード進行は難しそうですが)とても分かりやすく、キャッチーに書かれていて、素晴らしかったです。
また、共演者も楽しそうにしていて、全体の雰囲気は、しっかりとUgonnaが作り上げているように見えました。前クインテットから1人だけ引き継いでいるのも納得。他にもJohnathanのドラムがとても自由で、きっとドラムが変わるだけで風景がすっかり変わるのだろうと感じました。でも、周囲を聴いていないわけではなく、しっかりとフレーズに反応していて、良いドラマーだと思いました。技術的にも◎。馬鹿テクです。
ピアノとテナーは、個人的には前のXavier Davisと、Jimmy Greeneの頃の方が良かったかな…。ただ、この2人は個人的にとても好きなプレイヤー(それぞれのリーダー盤、参加盤も勿論所持)なので、どうしても思い入れ補正がかかっているのですが…。Wayneのテナーは素晴らしいのだけれど、すこしソリッドで内容も若く、Tomのバンドとは少しミスマッチかな、と思いました。この人はリーダー盤か、同世代のプレイヤーとの競演盤を聴いてみたいな。Dannyは少しアンニュイな感じが以前から苦手。Wayne Shorterが苦手なのと同じような感じです。

色々書いたけれど、まだまだ本当に書ききれないくらい心に残っていて、きっとそれを言葉にすることはないと思うけれど、音楽にして伝えられれば、と思います。
パクりではなく、しかし影響は受けざるを得ない。明日からまた、しっかり練習して、しっかり曲を書いて、頑張ろうと思います。

9/15~17@Cotton Club
  Tom Harrell(tp&flh)
  Wayne Escoffery(ts)
  Danny Grissett(pf)
  Ugonna Okegwo(b)
  Jonathan Blake(ds)
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